韓国知識財産処は、特許審査段階において出願人が審査官3人による協議審査を申請できる制度を導入し、特許審判段階においては当事者及び代理人が口頭審理にオンラインで参加できるよう手続を改善した。主な内容は以下のとおりである。
▶ 出願人の申請による3人協議審査
従来は、融合・複合技術に関する出願などにおいて、担当審査官が他の審査官の意見が必要であると判断した場合に、協議審査が行われていた。しかし、2026年8月21日からは、拒絶理由通知を受けた出願人も、担当審査官を含む3人の審査官による協議審査を申請できるようになった。
出願人の申請による3人協議審査は、既存の補正案レビューと連携して運用される。出願人は、知識財産処のオンライン出願システムで補正案レビューを申請する際に、3人協議審査の項目を併せて選択し、申請理由を記載する。協議審査の必要性が認められるなどの要件を満たす場合、担当審査官は、面談前に3人の協議体を構成して補正案を検討する。その後、検討結果に基づいて出願人又は代理人と面談を行い、出願人は、面談結果を踏まえて補正書及び意見書を提出することができる。
2026年は試行運用期間であり、3人協議審査の申請件数は、全体で500件、出願人1人当たり5件を上限とする。
▶ 口頭審理へのオンライン参加
従来は、当事者又は代理人が口頭審理に参加するためには、大田の審判廷又はソウルの遠隔映像施設に直接出席しなければならなかった。遠隔映像方式も、大田とソウルの指定された施設を連結する形態であったため、出席者が希望する場所からアクセスすることはできなかった。
2026年7月からは、政府が運営する映像会議システムを用いて、事務所や自宅など希望する場所からオンラインで参加できるようになった。これにより、当事者及び代理人は、審判廷に直接出席することなく意見を陳述することができる。特に、海外居住者は、物理的な距離や費用などの理由により口頭審理への出席が困難であったが、現在は海外からもオンラインで参加することができる。
当事者は、口頭審理の開催を申請する際に、オンライン方式を選択することができる。既に口頭審理期日指定通知を受けた場合にも、変更申請書を提出することにより、オンライン方式に変更することができる。
ただし、事務所や自宅などの外部接続場所では、審理内容の秘密保持が困難となるおそれがあるため、オンライン方式は公開の口頭審理に限って認められる。非公開の口頭審理に参加するためには、従来と同様に、大田の審判廷又はソウルの指定された遠隔映像施設に直接出席しなければならない。